2015年11月16日月曜日

平和を祈る

13日に起きたフランスでのテロによる犠牲者を知らせるニュースが

フランスから遠く離れた、ここ日本でも何度も報道されている。


フランスから遠く離れたと今、書いたけれど、
飛行機では1本で行ける、日本人の大好きな観光地としても人気が高い。

インターネットの世界では言葉の壁があるものの、
距離は感じない速さで会話ができる。

そんなに遠くないフランス。





残念ながら私にはフランスに行ったことはないが、

無類の紅茶好きでよくオークションでも購入している。
特に海外に移住した日本の方がオークションで出品される、
各地方のメーカーの紅茶をよく購入している。

そんな経緯から、古くから(もう8年ちかい)紅茶でつながったご縁がフランスにもある。




毎回、落札した紅茶以外に、
送料に影響しない範囲で
ご好意でフランスのお菓子を同封してくれ、

小さなカードにていねいなメッセージを書いてくれる。

オークションから始まった関係で、
オークションの取引連絡の時にしか連絡を取り合わない間柄だけれど、
そのメールには取引以外の、互いを思やる言葉がある。

もうすでに紅茶仲間として、
私は彼女を思っているし、
彼女もそう思ってくれているに違いない。



13日のフランス・テロのニュースのとき、
私は最初に紅茶仲間の彼女のことが心配だった。

彼女以外にも数人、紅茶を通して知り合った、在仏の日本の知り合いもいる。

これまで平和だった彼女たちの生活のすぐそばに、
テロという脅威が迫っていることに深く、心が痛かった。



そんな中、Facebookでは、プロフィールをフランス国旗の色に塗り替える活動が広まっていた。

私のFB仲間にも数人、その活動に賛同する知人がいた。
プロフィールを変更すれば、通知連絡が来る設定だったので、
その活動に興味がなくても、否が応でも知ることになっているからくりが、FBにはある。



正直なところ、私にはそんな気持ちになれなかった。

まして、自分のプロフィールを変更するこの活動には、
賛同する気持ちになれなかった。




自分のブログさえ、この週末は書くことができないくらい、心配だった。



「フランス国旗の色にすることには、
フランステロに哀悼の意を表すことになる」
ということはよくわかってはいるが、

この活動で伝わってくるのは、
「フランスが大好きです」
「今回のフランステロにはびっくりした、悲しんでいます」
そんな気持ち。





でも、フランスにご家族・お友達、知り合いがいらっしゃる方は、
今、本当に深く悲しみ、今後の生活への不安や心配が多く、
こんな活動に賛同する気なんてなれないのが現実だろうと思った。

どこか違う、違和感が残る。




「テロにより気持ちをマイナス方向へ引っ張られた」
そう考えることもできるだろうけど、

心配するときはちゃんと心配しないといけない。

その部分、「こんなときも明るく、笑顔で」なんて言葉じゃなくて、
ちゃんと現実を受け止めてほしい。

現実観測がない明るい「前向きな表面」ほど、使えない。




そもそも、テロは今までさまざまなところで起こり、
テロが日常的に起こる地域の人からしたら、違和感だろうな。

真っ先にそう感じてしまった。



よくフェアトレードで販売されている商品に注目が集まるが、
平和に関する活動もフェアであるべきと思う。

フランスだから、テロが起きて悲しむニュースが大きく取り上げられる。
それって、なんだかおかしい。

毎日、テロが起きる国がある、そんな日常に苦しんでいる人がたくさんいることを
もっと私たちは知るべきだ。



フェアトレード:
開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、
立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指ざす
「貿易のしくみ」を いいます。




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